
奇妙な世界に飲み込まれ、奇妙なダンスが繰り広げられる
in Fukuoka/2009,4,25/¥1,000/at Nishitetsu Hole
細い通路を靴を脱ぎ1列に並んで前に進む。進んだ先には巨大なバルーンにジッパーで開け閉めができる小さな穴があいており、その中に誘導される。まるで遊園地のアトラクションに乗る前のドキドキ感に襲われる。80人ぐらい座れそうな段々が向かい合わせで準備され、観客はそこに座る。そんなに広くないバルーンの中に見も知らない人達と向かい合わせで座り開演を待つのは、不思議な感覚だった。
金属をたたいている様な無機質な音が鳴り始める。照明がゆっくりと薄明かりになり、ダンサーがバルーンの外から現れる。中からはシルエットが見え、バルーンと体をこすり合わせる音が聞こえる。中にいる人達を威嚇する様な罠にはめられたよな感覚になった。ダンサー4人が観客の入り口までくると足だけを使いジッパーを引き上げ4人まとめて、なだれ込むように入ってきた。そして、何も無かったようにちょこんと座った間が続く。その光景が何とも滑稽で吹き出してしまった。そこからは、ダンサー4人が動きだしいろんな仕掛けも始まった。いろんなところからダンサーが出てきては出て行く。地面を5人目?のダンサーが光をともしながら横切る。床が膨らんでくる。巨大な風船にくるまれたダンサーが転がってくる。バルーン全体が大きく揺れる。照明がバルーン全体を真っ赤に染める。ダンサーがものすごく近い。これは、もう体感型舞台でも言うのだろうか。ダンサーと観客が一体化している。ダンサーが揺れればバルーンも揺れ観客も揺れると言ったように。ハラハラドキドキ感満載だった。その絶頂の時に、バルーンのシッパーが開かれバルーンの外がむき出しになった。蓋をあけてみると、西鉄ホール会場の3分の1だけの公演スペースで周りはがらんとしたただの空きスペース。なんだか狐につままれた様な、良い夢を見ていて目がさめたような心情。この終わり方により現実に無事に連れ戻され会場を後にした。非常に楽しめた舞台だった。いや、アトラクションだった。
ダンスに関しては言葉を動きにしているように見えた。馬鹿なことを一生懸命やる滑稽さもあり人の動きだけで笑いに笑った。特に桑野さんの動きには。それにしても間近で踊られるとなんだか照れくさい。
噂によると、バルーンの外でもダンサーが踊っていたらしい。あの、床を這いつくばっていた5人目の人に違いない!?
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