2009年5月26日

ベップダンス


Murobusi & Chamatz - 磁場、あるいは宇宙的郷愁 -
in Oita/2009,5,24/15:00st/¥2,000
/at Beppu Kokusai Kanko Ferry Port Area

4/11(土)から開催されている別府現代芸術フェスティバル2009『混浴温泉世界』の関連イベントーベップダンス公演に足を運んだ。室伏 鴻氏とポリス・シャルマン氏によるコラボレーション作品。場所は、年季が入り味のある船乗り場2Fの無機質な空間。マイケル・リン氏のアート作品/巨大花柄の壁(画)を横目に、踊るスペースと観客席が設けてある。踊るスペースのバックには4つ、各4色の出入り口があり、中央にはラジカセとボックスティッシュが置かれたテーブルと椅子が2脚置かれてある。

照明が消され、観客後方から射し込む自然光のみになり開演となった。と、同時に巨大花柄の壁(画)をくり抜いた先にある非常扉から、ポリス氏が薄紫のレインコートのみを着て入ってきた。扉が開けっ放しのままにされ、そこから外の騒音が漏れてくる。それが、不思議と空間の一部となり作品の一部に感じた。ポリス氏は花柄の壁にもたれかかり正面を見据える。その先に室伏氏が壁にもたれかかるようにいつの間にかいた。室伏氏はオレンジ色の漁師の作業着を着ていた。体が全て隠されているせいか、室伏氏がとても小さな老人に見えた。そんな、彼が小刻みに震えながら体を動かす。その姿は、身体表現を通り過ごし、リアルな人間の生き様の重々しさを感じた。その動きと対照的に、ポリス氏は単調な動きを繰り返す。手を振り回し、足を振り上げと言ったように。そして、互いに徐々に歩み寄る。遂に、互いに触れる距離までくると、警戒しつつもゆっくりと絡み始めた。その絡みは激しくもあり、イヤらしくもあり、滑稽でもあった。小さいおいさんと陽気な外国人の戯れ合いにも見えた。その絡みや動きはエスカレートし精神病棟の一室を覗いている感覚もおこる。特に、ティッシュを穴という穴に詰め込む様は滑稽でもあり異質だった。最後の最後、ポリス氏がマイクをに向かいわめく。その音は、反復され響きわたる。視覚、聴覚共に圧倒された。

芸術ではなく人間を見せつけられた。


脳みそではなく感じるがままに二人の動きを鑑賞ではなく観賞する。
室伏さんの舞踏を見て、舞踏は歳を重ねる毎に完成度を増すことを知る。それと同時に、舞踏は呼吸と同じであることを実感する。
生きる上で刻まれた様々なものが、溢れ出た表現を目のあたりにする。
自然光のみの空間に照明が照らされ、西日が射し込んできたと錯覚する。
リアルでもあり、非現実でもあり、たまに映画を見てる感覚になる。


ポリス氏のお尻に30分程温められたお客さんの靴が気になりつつ、大きな収穫に満足しその場を後にした。

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